一人の男が刑務所を脱獄した。
男は窃盗の罪で3年間の懲役を食らっていたが
絶えられず逃げ出した。
やがて男は海に出た
海岸伝いの岩場に逃げ込むと
上のほうに人一人分隠れられる窪みを見つけて其処に隠れた
上で何かカサカサ音がするので注意してみていると
カニの歩く音だった
見るとポツポツ穴が開いている。
男は安心したのか眠ってしまった・・・・。
やがて目が覚めたとき男は異変に気がついた
岩場の周りが海水で囲まれて孤立している。
どうやら時間がたつと
満潮になる時に目が覚めたようだ。
男は泳げないので
仕方なくこの穴で一夜を過ごす事に決めた。
「なぁに、大丈夫だ!
ここは死角になっているから刑事にも見つからないし
しばらく我慢すればいい。
朝になれば潮が引くからここで一日我慢すればいいさ」
上ではカニがカサカサと音を立てて動いていた。
【解説】
上にカニがいるし、満ち潮時には穴のところまで海水で埋まるため、
語り手はほぼほぼ溺れ死んでしまう
海を見るだけで鳥肌が立ってしまう私にとっては
『岩場の周りが海水で囲まれて孤立している』
という状況を想像しただけでも震えてしまう…