医者「臓器適合者が見つかりましたよ」
患者「本当ですか!?これで助かるんですね」
医者「あと数ヶ月遅かったら手遅れになる所でした。
ところでドナーカードはお持ちですか?」
【解説】
患者は臓器移植を受ける側ではなく、
臓器を提供する側となった。
『本当ですか!?これで助かるんですね』
という言葉からも患者は自分が助かると思っていたはず。
しかし、おそらくもうこの患者には
助かる見込みはないと判断されたのだろう。
患者を助けることよりも別の人を助けることにした。
天国から地獄とはまさにこのことか…。
…これは現実で起こり得ることなのだろうか?
もし起こり得ることであれば、
なんとも残酷なことである。
ここで気になるのは『ドナーカード』。
ドナーカードは脳死状態や
心臓が停止した際に用いられるもの。
つまり、語り手が生きているため、
ドナーカードを持っていようがいまいが
関係ないはずである。
しかし、医師曰く
『あと数ヶ月遅かったら手遅れになる所でした』
とのこと。
となると、語り手の余命があと1ヶ月くらいしかなく、
語り手が亡くなってからドナーカードを使って
別の人の移植を行おうと考えているのかもしれない。
語り手の余命がもっと長いのにこんなことを言っているとすれば、
事故か何かに見せかけて語り手を殺し、
臓器移植をさせようとしているのかもしれない…。
どちらにしても、語り手は助かることはないどころか、
近い内に死んでしまうだろう。