【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】竹やぶに埋めた

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妻を殺した。

 

よみがえるのが怖くて、執拗に首を絞めて確実に殺した。

 

郊外の竹やぶに遺体を運び、深く掘って、入念に埋めた。

 

家に戻ってからも、震えは止まらなかった。

 

今にも泥だらけの妻が、玄関をノックしてきそうだった。

 

翌日の夜、恐怖に耐えられず確かめに行った。

 

再び車を遠く遠く走らせ、竹やぶにたどり着いた。

 

昨日と変わらぬ光景を見て、少しでも安心する気だった。

 

…なんということだ。

 

生い茂る竹やぶの中で、妻が折れた首をかしげながら、

 

こちらを見つめてまっすぐに立っているではないか。

 

俺は悲鳴を上げて逃げ出した。

 

ただただ恐怖に震え、闇雲に車を走らせながら、妻に許しを請うていた。

 

しかし、妻は追いかけてはこなかった。

 

驚いたことに、事件として報じられることもなかった。

 

あれはいったい何だったんだろう…。やはり幻覚か…?

 

それから、長い月日が経って、俺はやっと気がついた。

 

あれは孟宗竹のイタズラだったんだ。

 

今ごろ妻は、はるか頭上で骨となって揺れているのだろう。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

語り手は前日に埋めて、翌日の夜に確かめに行っている。

 

埋めた時間帯がわからないが、

1日~1日半ほど経っていると考えられる。

 

竹は1日に1m以上伸びることもあると言われているため、

成人女性の平均身長(160cmないくらい)であれば、

殺した妻が立っているように見えるほど

竹が伸びていてもおかしくはない。

 

そのため、殺された妻がまっすぐ立っているように見えたのは

竹が成長したためである。

 

 

そんな竹であるが、

「地震のときは竹藪へ逃げろ」

なんて言われるほど、

竹は根っこが強く、

地面はガチガチになっていると言える。

 

しかも、孟宗竹であれば

他の竹以上に根っこが強いだろう。

 

そんな場所に人を埋めるほど深く掘るとか、

この語り手の執念が恐ろしいと言えるのではないだろうか…