「いらっしゃい。
ん、どうしたんですか?そんなトコで突っ立って。
まあ、座ってくださいよ。今お茶入れますから。
はい、どうぞ。
外はどうでした?夜風も心地よかったでしょ。
もうすっかり春ですもんね。
歓迎会シーズンですし、
駅周辺もさぞ賑やかだったでしょうね。
…どうしたんですか?一体。
もっとくつろいで下さいよ。
なんせ、ここはあなたの部屋なんですから。」
という話を聞いて以来自分の家に帰るのが怖くなったのです。
さあ、もっとくつろいだらどうですか?
【解説】
『ここはあなたの部屋なんですから』
ということから、
知らない人が留守の間に勝手に部屋に侵入し、
あたかも自分の部屋のように振る舞っていた。
というだけではあるものの、
実際こんなことがあったら色々と考えてしまう。
とりあえず、誰なんでしょうね?
あと、
『今お茶入れますから』
という手際の良さ。
お茶を入れるものがあることをわかっている時点で、
何度も侵入し、家の中を把握しているということだろう。
このようにあたかも自分の部屋のように振る舞っているのは、
侵入したことがばれてしまった結果、
開き直ってやっていることなのだろうか。
ここまで開き直って堂々とできるのは素晴らしいと思う反面、
実際にこういう目にあると開いた口が塞がらない。
頭の中が混乱してしまって、
何が起こったのかわからなくなってしまう。
それを見越してのことなのだろうか…。