知らない街で近道しようと思ったのが間違いだった
道はだんだん狭くなり未舗装路になった
明かりはまったくない暗く寂しい一本道で脇道も見つからない
両脇は木や草が生い茂り対向車とすれ違った時、
サイドミラーに何かがコココンと当たる音がした
もうすれ違いも出来ない程道幅が細くなった時、
俺はアッとブレーキを踏んだ
ヘッドライトは錆びた鉄柵と立入禁止の札を照らしていた
俺はウンザリしてふぅーとため息をついた
いったいどこまでバックで戻ればいいんだろう…
【解説】
すれ違った対向車は
一体どこでUターンしてきたのだろうか?
『錆びた鉄柵』とあるため、
随分前から立ち入り禁止だっただろうから、
対向車がUターンできる場所はないはずある。
それにしても…
『知らない街で近道しようと思った』
なのは良いが、
カーナビや地図はなかったのだろうか?
知らない街で
自分の直感で近道をしようとすると、
近道できた時は良かったとしても、
間違った道を行ってしまった場合、
なかなか引き返せそうと思えず、
どんどん奥地に行ってしまう。
今回のお話がまさにそのパターン。
やはり急がば回れは大事である…