村内放送「○○山からクマが下山したとの情報が入りました。
すぐに公民館に避難をするか
家の雨戸を閉めて絶対家から出ないように・・・」
娘「お母さん!おじいちゃんが鉄砲もって出てちゃったわ!」
母「そう・・・」
娘「何いっているの!?クマがでているんだよ、警察に・・」
母「やめて!」
娘「お母さん・・・・」
母「どうせ『お風呂場』から持ち出したんでしょ、もう疲れちゃった・・・」
娘「・・・・・・・」
【解説】
『母「どうせ『お風呂場』から持ち出したんでしょ、もう疲れちゃった・・・」』
おじいちゃんが持ち出した鉄砲は、おそらく水鉄砲。
そんな水鉄砲でクマと対峙できるはずもない。
母が『もう疲れちゃった・・・』と言っていることからも、
認知症のおじいちゃんの介護をしていたのだろう。
介護に疲れ果ててしまった母は、
娘が警察に届けようとしていることすらも止めている。
クマに殺されてくれれば、
もう介護をしなくてもよいため、
クマに殺されることを願っている。