風水師「え~と、○○町○丁目○マンション○号室の○○A子さんですね。
じゃあ、この紙に、部屋の間取り図と家具の配置を
できるだけ詳しく書いてください。
じっくり時間をかけてかまいませんよ…。」
………
風水師「今から、私の力であなたの部屋の中を透視しますね…。
う~ん、東側のカーテンは水色ですね、
西のテレビは黒、南に置いたソファーは白で、北のベッドはピンク…。
色の配置がバラバラですねぇ…。」
客A子「すっご~い。全部あってる!
じゃあ、私はどうやったら幸せになれるんですか?」
風水師「まず、貴重品の管理ですね。
通帳や印鑑、保険証などの貴重品はどこにありますか?」
客A子「ベッドの下です…。」
風水師「ベッドの下…、ベッドの下…。…う~ん、どの辺りですか?」
客A子「いやっ、このあたりです…。」
風水師「なるほどぉ~。ベッドに大の字に寝たときに
左足の先が来るあたりの下ってことですね…。
大の字に…、バカっ、仰向けに決まってるだろう!そう、左足の…。」
客A子「あのぉ~、どうしたんですか?」
風水師「ああ、大丈夫です。ありました。」
【解説】
風水師は言葉巧みに住所、貴重品の在処を聞き出し、
手下に客A子の家に忍び込ませている。
イヤホン通話でもしながら
手下に伝えているのだろう。
なので、最初に住所の確認として復唱し、
間取り図を書くことに対して
『じっくり時間をかけてかまいませんよ…。』
と言っている。
おそらくじっくり書いてもらって、
手下が家に到着するのを待っていたのだろう。
到着していなければ何かしら
付け足しで書いてもらっていたりしたのだろうか。
透視に関しては、
手下が客A子の家に忍び込んだ後なので、
当然家具の色を当てることができる。
そして、少々おバカそうな手下ではあるが、
聞きだした貴重品の場所を探して、
最終的には見つけたようであるため、
客A子の貴重品は全て盗まれてしまったこととなる。
盗まれたことに対しては、
「風水的によからぬところにあったので
別のところに移動させるように助言をしましたが、
間に合いませんでしたか」
とでも、言う気なのだろうか…