某大陸ではとある部族が隆盛を誇っていた。
其処では「男はライオンを倒せば英雄」という慣わしが会った。
が、女にとっては地獄である。
「男尊女卑」「一夫多妻」など男にとって
都合のいいことは数え上げればきりがない。
ある日その部族の一人の男が何らかの理由で怪我をしたらしく流血していた。
この男は自分の数人の妻に暴力を振るうなどやることが悪辣なのだが
妻たちはこういった「早くお医者様に見てもらいましょう!」
妻たちは男を運んでしばらくしてから帰ってきた。
「よかったわね、あの人これで『英雄』扱いね」
「私たちももっと学が進んだ所へ旅立ったほうがいいわね」
「そうね」
妻たちは村を出た。
【解説】
『其処では「男はライオンを倒せば英雄」という慣わし』
『あの人これで『英雄』扱いね』
とあるので、妻たちは暴力をふるう怪我をした男を
ライオンのいる場所に置き去りにしたのだろう。
『私たちももっと学が進んだ所へ旅立ったほうがいいわね』
『妻たちは村を出た』
おそらく男はライオンに食い殺され、
妻たちは夫がいなくなり自由の身。
『学が進んだ所』に行くことで、
今の場所よりは女性にとって住みやすくなり、
新しい夫も見つかるはず、という魂胆なのだろうか。