【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】まだ、生きている

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私が中学2年生の時、父と兄と弟が殺されました。

 

 

後から聞いた話では、強盗が押し入って、包丁でメッタ刺しだったようです。

 

私は腹部を3箇所刺されましたが、急所を外れており、何とか助かりました。

 

母も数ヶ所刺されていましたが、どの傷も浅く直ぐに退院できました。

 

 

入院中と退院後に警察に何度も当日の事を聞かれましたが、

 

私は当日の事を全く覚えておらず、

 

医者の話では事件のショックで脳が事件前後の事を忘れようとした為らしいです。

 

母も同じ様に覚えておらず、事件は未解決のまま3年が経ちました。

 

結局、母は傷と事件のショックのせいかまともな仕事に就けませんでしたが、

 

父と兄、そして弟にかけてあった保険金で私達2人は何とか生活していました。

 

 

この3年間、何度も母に

 

「あの時の事、思い出した?」

 

と聞かれましたが、私が思い出せないと言うと

 

「そう…思い出さない方がいいわ」

 

と言い、優しく頭を撫でてくれました。

 

私はそんな母が大好きでした。

 

 

それから10年後、私は結婚する事になりました。

 

結婚式も無事終わり、幸せな新婚生活がスタートしました。

 

しかしある日、些細な事で主人とケンカになり、カッとなって台所の包丁を握り締めた時、

 

私は全てを思い出してしまいました。

 

 

それから私は主人と仲直りをして、母の元に向かいました。

 

 

まだ、生きている。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

母が事件に対して、

 

『そう…思い出さない方がいいわ』

 

と言っていることから事件について覚えている。

 

なので、

 

1.母親が犯人だから思い出さない方が良い

2.娘が犯人だから思い出さない方が良い

 

と、2つの仮説が出てくる。

 

『私は腹部を3箇所刺されましたが、急所を外れており、何とか助かりました。』

『母も数ヶ所刺されていましたが、どの傷も浅く直ぐに退院できました。』

 

から語り手は重症なのがわかる。

 

正当防衛の可能性もあるため、

これで犯人特定はできないが、

少なくとも家族全員を殺そうとしていたのだろう。

 

『カッとなって台所の包丁を握り締めた時、私は全てを思い出してしまいました。』

 

から、当時も殺意を持って包丁を握りしめていたのだろう。

 

つまり、当時の犯人は語り手の可能性が高い。

 

急所が外れていたのも、

母親は殺したくなかったため、と思われる。

(正当防衛)

 

『それから私は主人と仲直りをして、母の元に向かいました。』

『まだ、生きている。』

 

から、語り手は家族全員を殺すはずだったのに、

それが失敗してしまったことから、

今回こそ殺すために母の元へ向かった。

 

主人との仲直りはもしかしたら、

保険金が入ってくるため、

というものかもしれない。

 

…正直保険金のために承諾するような家庭とは

怖くて関わりたくもないが…。

 

当時が中2なため、保険金という頭はなかっただろう。

 

それなのに家族全員を…。

 

果たしてどんな恨みがあったのだろうか?