俺『あ、ごめんごめん、俺これから出かけるんだわ。』
友人『なんだ、そうか。いや、近くに用事があったついでだからいいよ。
それよりこんな時間から何処行くんだよ?』
俺『実家の方に行くんだよ。お前の家も途中だから送って行くよ。』
友人『かえって悪いな。じゃお願いしようか』
車中にて
友人『最近会ってないけど彼女元気?』
俺『体壊したみたいで俺も最近見てないよ。』
友人『あ、そういえば彼女にお礼しなきゃいけないんだよな。
俺の彼女に誕生日プレゼントもらったから。
電話かけていいだろ?』
俺『いや、都合悪いと思うから止めた方がいいよ。』
友人『迷惑な時間じゃないからいいだろ?
お礼しなきゃ俺の彼女に怒られるよ。』
急ブレーキを踏むのと同時に、トランクから携帯の呼び出し音が鳴った。
【解説】
『急ブレーキを踏むのと同時に、トランクから携帯の呼び出し音が鳴った。』
彼女に電話かけられることを渋った『俺』
トランクからの呼び出し音。
そして、『急ブレーキ』
これらから、トランクの中に彼女の死体が入っていると言えるだろう。
急ブレーキは『俺』が彼女を殺したことをバレたくない一心で行ったもの。
おそらくこの後友人のことも殺すだろう。
気になるところとしては、
彼女の死体が入っている車に
友人を乗せたところ。
正直バレるリスクが上がってしまう。
それでも乗せたということは、
①実家に行くと言ってしまった手前、送らないと違和感が出てしまう
②一緒に車に乗ることでアリバイを作るため(死亡時刻は正確にはわからないはずだし…
③最初から友人も殺す計画だった
のいずれかであろうか。
①、②であれば友人を殺すことは、予定外のこと。
しかし、③であれば…
もしかしたら殺害の原因が「友人に誕生日プレゼントをあげたから」だったら、
この殺人はいずれ行われるものだったのかもしれない。