私の学校の敷地には古い大きな木があって、その木の下で告白されると
二人は永遠に結ばれるという伝説がありました
私も憧れのA君にその木の下で告白されたいなぁと常日頃思っていました
ある日下駄箱を開けてみると一通の手紙が入っていました
封を開けて読んでみると・・・
『明日の午後10時、伝説の木の前で待っています。 Aより』と書かれていました
手紙の主は憧れのA君でした
この時の私は、A君からの手紙を読んで舞い上がる気分だったので
おかしいとは微塵も思いませんでした
明るいと面と向かって話すのが恥ずかしいから
こんな遅い時間なのかな?くらいにしか思っていなかったのです
約束の時間、学校に忍びこんだ私は伝説の木に向かいました
すると木の下に人影がぽつりと立っていました
「A君~!」
手を振りながら駆け寄ってみると
その影はA君じゃありませんでした
「ごめん、キミがAの事を思ってるって分かっててAの名前を利用したんだ」
「B君!酷い、なんでこんなこと・・・」
「俺はキミの事が好きなんだよ!・・・・・・殺したいくらいに」
その日以来、私達二人は結ばれました・・・永遠に
伝説の木の効果はバツグンです!!
【解説】
語り手は伝説の木に縛られ殺された。
そして、B君自身も自ら伝説の木で
自らを縛り命を絶ったのだろう。
(首を括るなど)
よって、
『私達二人は結ばれました』
と言える。
しかし、永遠にとは一体どういうことだろうか?
永遠に結ばれたままということは、
この場合は発見もされず放置されていることになる。
B君は絶対に人にばれないところに
括ることができた、とでもいうのだろうか…。