【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】小屋

私はある話を耳にした。

 


とある辺境の地に
ちょっとした小屋があるという。

 

そこは昔小さな村で
村人間のいざこざのために
村から追い出された虫の類を愛する人が
その飼育専用の倉を建てた場所だったのだが

 

追い出された後
他の村人によって
その倉は取り壊された。

 

そして
長い年月が経った後
土地の所有者という
若い男が噂を聞き
冗談半分でワイン専用の
小屋を建てたそうだ。

 

しかし現在
その小屋の所有者は行方不明で
月日が経った風貌や
昔の出来事の噂もあり
心霊スポットと言われている。

 

いままで
遊び半分で入った人達は皆
戻って来た事が無いんだとか。

 


…面白い。

 

私はこのテの話が
わりと好きだったので
友人に携帯電話で
一緒に行かないかと誘ったが

 

『えー、やめなって
ロクな事ならないぞ』

 

と断られてしまった。

 

結局自分の目と足のみで
見に行く事にした。

 


やはりその小屋には
噂に違わぬ不気味さがあった。

 

意を決して中に入る。

 

「電気は…っと。あった」

 

パチッ

 

明かりが点くと
無数のワインボトルが
姿をあらわす。

 

「手土産に1つ持って帰るか」

 

小屋内は大きな蜘蛛の巣が
至る所にはってある事以外
何の変哲もなかった。

 

「ただの迷信かー…」

 

真っ赤なワインボトルを
1本だけ手に取り
帰ろうと思って
足元の板張りに目を落とすと

 

1枚の黄ばんだ
メモ紙が落ちていた。

 

「何か書いてある…」

 

メモ紙には

 

『7×1、1×3
 1×4、5×2
 2(1×5)、2×3*
 7×5、2×1*
 1×2、9×3』

 

と書かれていた。

 

「なんだこれ」

 

不思議には思ったが
こんな蜘蛛だらけの所には
もう居たくなかったので
やはり帰る事にした。

 

メモ紙をその辺に放り
友人に何も無かったと
電話してやろうと

 

2つ折りの携帯電話を開き
電話番号を押そうとした瞬間

 

私の顔は青ざめた。

 

 

【解説】

 

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