俺は深夜のコンビニでバイトしている。
客もあまり来ないのでかなり楽だ。
ある日のAM2:00
俺は１人でコンビニにいた。
廃棄する弁当を食べながら
マンガを読んでる時だった。
大学生ぐらいの男が3人入ってきた。
俺は仕方なくレジに向かい
会計に来るのを待った。
だが店内をぐるぐる物色するばかりで
一向にレジに来ない。
（早くしろ…俺は続きが早く読みたいんだよ。）
そして30分ほどたった頃
ようやくレジに
焼きそばと缶ビールを持ってやってきた。
『温めますか？』
『あ、はい』
焼きそばをレンジで温める。
『俺ら先行ってるわー』
と２人は先に出て行った。
『え！？ちょっと待ってよー』
と彼は焼きそばを置いて
缶ビールだけ持ち出て行ってしまった。
量が多かった為
まだ２分かかる。
（まあ、戻ってくるだろ…）
そう思ってたら今度は
酔っ払ったサラリーマンが来た。
頭が回ってないらしく
会計が足りてないのに
全く話にならない。
仕方なく俺は財布ごと貰い
必要な分だけとって返した。
そしてサラリーマンが帰った直後
さっきの大学生が戻って来た。
『お兄さん追っかけて来てよー』
と言われ俺はすみませんと謝り
焼きそばを温め直して渡した。
そして帰り際舌打ちをされた。
【解説】
3人の大学生はお客として来店し、
30分かけて店内を物色。
そして、1人はわざと焼きそばを忘れて、
語り手である店員を外におびき出し、
店内に誰もいない状態を作ろうとした。
店員がいなくなったのを見計らって
他の2人がコンビニで強盗をしようとしていた。
強盗しているシーンが防犯カメラにおさまっているかもしれないから、
そこも壊すつもりだったのだろう。
もしかしたら、長い時間店内に誰もいなくするために
おびきよせてから語り手を殺すつもりだったのかもしれないが…
ただ、結局酔っぱらいのサラリーマンが来店したために
語り手は追うことをしなかった。
そもそも焼きそばに2分もかかっているし、
店内に1人しかいないのだから
追いかけることなんてできないが…
しかし、追いかけてくると思っていた大学生は
計画が失敗したことに舌打ちをした。
…焼きそばの温め直しは
あまり美味しくなさそうだなぁ…
