その少年の家の両親は人を見下すような嫌なところがあった。
たとえ自分の子供でも。
その日は少年にとって大事な受験の日だった。
ところが事故が起きて巻き込まれた数人が大怪我を負った。
少年にとっては試験に合格しなければ親に人間として扱ってもらえない。
しかし周りの人々に「手伝って」といわれ
怪我人を助けて結局遅刻してしまった。
両親の責め立て方はあまりにも酷く虐待も行われた。
ある場所で一人のホームレスがビニール袋を発見して中を見て驚いた。
傷だらけ・痣だらけのズタズタの姿で少年が入れられていたのだ。
かろうじて病院で息を吹き返した少年は試験に行くときに起きた出来事と
両親が自分にしたことを駆けつけた警察に打ち明けた。
すぐに警察が少年の家に向かった。
しかし、少年の両親は反省はせず二人そろって警察を見下していた。
【解説】
『少年の両親は反省はせず二人そろって警察を見下していた』
ここだけ「みくだす」ではなく、
「みおろす」である。
つまり、両親は首つり自殺をしていた。
「みおろす」の場合は
「見下ろす」と送り仮名が必要なはず、
と思って、漢字変換してみたら
「見下す」でも出てくる模様。
なぜ自殺したのかはわからないが…
少年に虐待を行ってしまったことを悔やんだ？
ホームレスに発見されなければ
少年は死んでいただろうし。
それにしても、少年は怪我人を助けたために
試験に遅刻してしまったようだ。
その遅刻のせいで試験を受けることができなかった？
もしかしたら遅れて受けることはできたものの、
時間が足りなかったということもあるのかもしれない。
ただ、こういうのを見ると、
「落とし物を届けたら中身が割れた壺で弁償させられた」
「溺れている子供を助けたら不審者として通報され、次回同じような状況になっても助けなかった」
などということを思い出してしまう。
男性が女の子を助けると通報されるのはよく聞く話。
親切にした結果、
人生に悪影響を与える今の世の中は
正直おかしいように感じる。
落とし物の財布を届けても
中身が入っていなければ
中身を盗んだと疑われるのだから…
こういうのが続くと
世の中には親切で行動する人がいなくなるのではないかと思い、
そこが正直怖いところである。
