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【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】幻聴

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「原因はわかっているんです」

 

男は医師にそう告げた。

 

「若いころ酒浸りだったせいですよ」

 

「ほう、それでどんな症状が顕われたのでしょう?」

 

「このところ、周りのみんなが、ヒソヒソと
俺の悪口を囁いているのが聞こえるんです。妻と娘。
職場では同期の連中や、事務の女子社員も」

 

「それはいけませんね」

 

「ええ。幻聴だとわかっていても、イライラしますし、
時には殺してやろうか、と思うこともあります」

 

「その衝動が抑えられるのなら、治療の必要はありませんよ」

 

「でも、こんなのがずっと続くのには耐えられません。
なにかお薬を出してください!でないと俺は・・・・・・」

 

仕方なく、医師は薬を処方した。

 

数日後、男は病院に現れ、医師に向かって怒鳴った。

 

「かえって悪化したじゃないか!どうしてくれる?
今じゃ、全員が大きな声で俺の悪口を言ってるぞ!」

 

医師はため息をついて、首を横に振った。

 

「お薬が効いたようですね」

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

語り手の症状は幻聴ではなく、

難聴だった。

 

『その衝動が抑えられるのなら、治療の必要はありませんよ』

と言っているのは、難聴が治ることにより、

さらにイライラが溜まると思ったからだろう。

 

実際はヒソヒソと悪口を囁かれていたわけではなく、

大きな声で悪口を言っていたのだから、

幻聴だと思っていた方が幸せだったはず。

 

実際に言われている声だと知り、

『イライラしますし、
時には殺してやろうか、と思うこともあります』

と思うだけでなく、

実際に行動しそうで怖いものである。

 

 

それにしても、多くの人から大声で悪口を言われるとか

どんな人生を歩んできたのだろうか。

 

医師ですら語り手が大きな声で悪口を言われていることを知っているとか、

院内でも言われているのだろう。

 

一体どんなことをすれば、

そんなに多くの人から悪口を言われるのだろうか…。

 

語り手の歩んできた人生が恐ろしい。