うちの地方では2時22分22秒に鏡を見ると
自分の死に顔が見れるという話があるんだ
俺は試してみた
恐る恐る小さな手鏡で見たわけよ
でも何も映ってない
おや、と思って目を鏡に近づけたが映ってるのは後ろの壁だけ
やっぱり噂なんてでたらめだらけ
びびって損したぜ
【解説】
『おや、と思って目を鏡に近づけたが映ってるのは後ろの壁だけ』
死に顔以前に語り手の顔が映っていない。
顔が映っていないのに動じていないということは、
語り手はすでに死んでいる?
自分がどんな死に顔だったのか気になったのだろうか?
仮に生きたままで見たとしたら、
死ぬときは頭が消滅するような死に方…ということか…
おそろしや…
それにしても、生きたままだとしたら、
自分の顔が映っていないことに驚かない、
語り手が怖いと思ってしまう。