【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】火星人が攻めてきた

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わたしが仕事から帰ってくると、

妻が玄関の前でわたしを待っていた。


またか。ひどく憂鬱になる。

 

「あなた、お帰りなさい。家に入ってはダメよ」

 

「なぜ?」


「火星人が家に攻めてきたの。今ジョンが戦っているわ。

でもさっき鳴き声がしたきり」

 

わたしは玄関先で穏やかに妻をなだめると、家に入った。

 

当然火星人などいない。妻は泣き喚く。

 

「ああ、ジョン。あなた、ジョンが死んでしまったわ。

私たちを守ってくれたのね」

 

「そうだね。ジョンは庭に埋めてあげよう」

 

わたしは「ジョン」を庭に埋める。

 

愛する妻を守るためとはいえ、

 

何人こうして埋めなければならないのだろうか。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『何人こうして埋めなければならないのだろうか』

とあることから、ジョンというのはペットではなく、

人であることがわかる。

 

語り手は

『当然火星人などいない』

と言っているが、

では、ジョンは果たして何に殺されたのだろうか?

 

語り手が人を埋めるのは、

『愛する妻を守るため』

 

つまり、妻がジョンを殺し、

しかもそれが何度も続いている。

 

妻は本気で火星人が攻めてきたと思っているのか、

人を殺しているのは無意識なのか、意図的なのか、

そこらへんはさっぱりわからないが、

語り手は愛する妻に捕まってほしくないために、

死体を埋めて証拠を隠滅している。

 

 

仮にこんな家族が近くに住んでいたら、

怖くて近寄りないのだが…