俺は不思議な樹を見つけた、
樹齢200~300年ぐらいの大きな巨木なのだが
この樹のうろ(穴)に入って
「30分前に戻りたい」
と願うとタイムスリップするのだ!
俺はこの樹のおかげで競馬や競輪・競艇などのギャンブルで馬鹿当たりをして
一生暮らせるかもしれないと思った・・・
ところが昔の兄貴分が俺の羽振りの良さを聞きつけて
「俺に金を都合しろよ」
と言ってきた。
冗談じゃないともみ合っているうちに相手は頭を打ち死んだ・・・・。
このままじゃ俺は殺人犯になっちまう!
タイムスリップしてもあいつが生きている世界じゃ意味が無い、
何度も強請られちまう。
そうだ!いっそ「江戸時代」まで行っちまえばいいんだ!
よし、俺は早速樹のうろに入ると「江戸時代まで」と叫んだ。
【解説】
タイムスリップしてやり直しができるなら、
何度もやり直してその兄貴分にばれないような生き方を探せば良いのでは…
と思ったことは置いておいて本題へ。
江戸時代は1603年~1868年。
大体150年~400年前、といったところ。
そして、この不思議な樹の樹齢は200~300年ほど。
となると、仮に直近の約150年前に戻れたとしても、
樹齢は50年~150年。
今の樹よりは大分小さかったはずである。
となると、この樹のうろ(穴)も大分小さかったはずなので、
その時代にタイムスリップしてしまうと、
樹のうろ(穴)に挟まって死んでしまうだろう。
また、約400年前までに戻ると、
樹自体が存在していないだろうから、
もうタイムスリップすることはできない。
そもそも仮に樹が残っていたとしても、
(樹のうろ以外でタイムスリップできるとしても)
未来にタイムスリップできるかどうかも謎なため、
語り手は江戸時代で過ごさなければいけない可能性が極めて高い。
それにしても、私は樹を見ただけで大体の樹齢ですらわからないのだが…。
わかるのが普通なのだろうか…?