【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】敵国兵

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A国が、敵国と戦争をしていた頃の話。

 

私はA国兵として、前線で戦っていた。

 

命令は単純で、「敵国兵を見つけたら皆殺しにせよ」である。

 

その命令通り私は敵国兵を何人も殺し、成果を挙げてきた。

 

 

しかし私は、ふとした隙を突かれて敵国兵に捕えられてしまった。

 

捕まった私は敵国の城まで連行され、牢へ入れられた。

 

私は牢の見張りが1人になった時を狙い、その見張りの兵を殺した。

 

そして服を奪い、それを身に着けることで脱獄に成功した。

 

 

敵国は甘い。

 

捕えた時点で私を殺していれば、このようなことは無かったのだ。

 

私が脱獄したことに気づいた兵は1人もいなかった。

 

だが、牢で1人の兵士が倒れているのが発見されるのも時間の問題だろう。

 

一刻も早く、私は城から遠ざかる必要がある。

 

私は急いでA国軍の前線を目指した。

 

 

あれから何日歩いただろうか。

 

食べる物もなく痩せこけ、髪を振り乱した姿は惨めであるに違いない。

 

私はこのままA国軍に合流すること無く、力尽きてしまうのだろうか。

 

そう思っていた矢先、遠くにA国の旗を見つけた。

 

私は喜び、その旗を目指して最後の力を振り絞り、走った。

 

これでやっと私は、A国軍の前線へ合流できるのだ。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

『服を奪い、それを身に着けることで脱獄に成功した』

つまり、語り手は敵国兵の服を着ている。

 

一方A国は

『敵国兵を見つけたら皆殺しにせよ』
と、敵国兵を捕虜にする気などさらさらなく、

発見次第殺すことになっている。

 

語り手は敵国兵の服を着ているため、

どう見ても敵国兵に見えてしまうだろう。

 

そのため、A国軍に見つかり次第殺されてしまう。