間違えて携帯を階段に落としてしまった
結構古かったから折りたたむ部分で真っ二つに割れた
着信履歴が2件あったから、誰からの電話だったか気になる
一週間後に新しい携帯を買ったから、とりあえず電話帳に登録している人に片っ端から確認して見た
でもその時間に誰も俺に電話した人はいなくて、結局ワン切りとかそういう類のモンだったんだろう
次の日、友達からメールが来た
内容は「明日ヒマ？一緒に映画見に行かない？」
次の日はヒマだったから迷い無く映画見に行くことにしたんだけど、
返信した瞬間、携帯に電話がかかってきた
「そういうことか……」
一人で呟いたけど、気づくのが遅すぎた
【解説】
これは『ストーカー』のお話という説が多い。
『着信履歴が2件あったから、誰からの電話だったか気になる』
これがストーカーからの着信ということらしい。
そして、語り手の携帯が壊れ
ストーカーは連絡が取れなくなってしまった。
そのため、ストーカーは語り手の友達の携帯を盗み（襲い）、メールを送った。
「明日ヒマ？ 一緒に映画見に行かない？」と。
そしたら、すぐに返信が来たために、
「自分は無視された」と思い込んだストーカーが
即語り手に電話した、というもの。
語り手はストーカー等からのしつこい電話に悩まされていた。
だから
『着信履歴が2件あったから、誰からの電話だったか気になる』
とのことであるが、なんとも違和感を感じてしまう。
『間違えて携帯を階段に落としてしまった』
の「間違えて」というところが本当のところは
ストーカーに悩まされて
ほぼ故意的に落として壊したのであれば、
少しは納得出来るが…。
（間違えて携帯を落とした、という表現は
どうも違和感を感じてしまったため）
ストーカーという件も友達の電話が利用されたという件も
いまいち納得出来ない。
そのため、別解釈をこちらに記載。
『着信履歴が2件あったから、誰からの電話だったか気になる』
これは友達からの映画のお誘いによる電話だった。
しかし、語り手は出ることができなかったため、
着信履歴として残る。
そして、電話に出てくれないので、その友達はメールで送付。
だが、その時にはすでに携帯が壊れており、
メールはメールセンターへと保管されることに。
一週間後、携帯を購入するも、その間に友達が亡くなってしまった。
そしてそのことは風の噂で聞いたのかもしれない。
『一週間後に新しい携帯を買ったから、とりあえず電話帳に登録している人に片っ端から確認して見た』
とあるが、この時は亡くなったと聞いた友達には連絡をしなかった。
そして、携帯購入から次の日メールセンターに残っていたメールが
語り手に届き、すぐに返信。
その後すぐに電話がかかってくるものの、
その前にメールを確認してみると日付が一週間近く前のもの。
つまり、相手の家族から電話がかかってきたのだろう。
『そういうことか……』
というのは、誰が電話してきたのかを
メールの日付と内容で理解したこと。
そして、
『一人で呟いたけど、気づくのが遅すぎた』
というのは、亡くなった家族に連絡させること自体が辛すぎるため、
このメールに返信するべきではなかった、と感じたのではないだろうか。
最初の解釈で違和感を…と書いておきながら、
この解釈も不足情報を勝手に解釈している。
しかし、今手元にある情報だけで、
色んなことが考えられるのは本当に面白い。
逆に言うと、詳細を相手に伝えない限りは、
人それぞれの解釈をしてしまうことに他ならないのだが…。
人とのコミュニケーションの難しさが
こういうところで知れてしまうとつくづく感じてしまう。
